税務調査とは何か?
事業者が、毎年、行っている税務申告の内容が適正かどうかを税務職員が調べに来るのが税務調査です。税務調査は、突然行われます。突然といっても、基本的には、事前に通知があります。
しかし、現金取引業種などでは、事前に通知がなく税務調査が行われるケースもあります。突然、税務調査にやってきても、業務などの都合上、対応できない場合は、日を改めてもらうよう要請することは可能です。
税務調査は、脱税をしていなければ、怖がる必要はありません。
税務調査の頻度は?
税務調査は、どれくらいの頻度で行われるのか。それは、事業者によって違うということです。5年に一回程度の事業者もあれば、3年に一回の事業者もあります。10年以上行われないケースもあります。
全国の個人事業者は約470万件、法人は約280万件、あるのに対して、全国の税務職員は約56千人しかいませんので、計算誤りが見込まれる事業者や不正計算の疑いがある事業者を優先して税務調査が行われるため、設立(開業)以来、一度も税務調査を受けたことがないという事業者も多くいらっしゃるかと思います。
理解しておく必要があるのは、事業を行っていれば、税務調査を受ける可能性があるとのことです。
税務調査が行われやすい事業者は?
税務署は事業者の申告内容を見て、税務調査を行うかどうかを検討しています。
どのような事業者が調査対象として選ばれるのか。いくつかのポイントは以下のとおりです。
赤字の事業者の場合、調査をしても所得の赤字の幅までは課税できないため、黒字の事業者のほうが調査対象としての可能性は高くなります。しかし、赤字でも消費税は発生するので赤字だからといって必ずしも税務調査が来ないということではありません。
輸出業者などで、消費税の還付を受けた場合、調査対象として選ばれやすいことがあります。
売上や利益が急激に伸びている事業者は、納税額を抑えたいという意識が働くことも多く、売上の漏れがないかなど調査の対象となる可能性が高いです。
多額の退職金の支払いや貸倒れの発生など、特別損失などの非経常的な経費の計上により利益が抑えられていると見える場合です。
- 決算書の売上や利益が大きく変動している
- 人件費などの経費の変動が大きい
- 前回の調査から年数が経過している
税務調査でのチェックポイントは?
- 売上計上時期が間違っているもしくは、操作されていないか
売上の計上時期に注意が必要です。事業年度初め頃の売上代金の入金は、その売上が前事業年度に計上すべき売上であるかをチェックされます。もし、意図的に売上の計上時期を繰り延べていることが認められた場合には、重加算税の対象となりますので注意が必要です。 - 交際費等の経費
交際費などの経費科目の中に、業務と関連のない、社長・事業主の個人的な費用が含まれていないかをチェックされます。家事関連の費用やプライベートな支出は、事業の経費となりませんのでご注意ください。 - 在庫の計上漏れ
決算期末の仕入れ在庫の数量が実際の数量よりも少なく計上されていないかをチェックされます。決算間近に駆け込みで仕入を行った場合などは、きちんと期末棚卸高を計上する必要がありますので、ご注意ください。 - 売り上げの計上漏れ
売上代金を現金で受け取った場合や事業用の預金口座とは別の口座で受け取った場合、その売上が計上されているかチェックされます。意図的に売上を除外したと認めらた場合は、重加算税の対象となることがありますので、売上代金は、事業用の預金口座で受け取るよう心がけましょう。
また、日々の記帳をきちんと行うことで、売上の計上が漏れていることが、発見しやすくなりますので、毎日、帳簿を付けて現金をしっかり管理しましょう。 - 架空人件費
実在しない人の氏名を使用したり、社長・事業主の家族の氏名を使用して、給与を支払ったことにしていないかをチェックされます。これも意図的に計上した場合は、重加算税の対象となります。 - 資本的支出
修繕費や消耗品費の中に、20万円以上の備品などを購入した費用が含まれていないかチェックされます。
20万円以上の備品などは、一度の経費に計上することはできず、減価償却資産として複数年に分けて経費に計上していく必要があります。 - 現金の管理
現金出納帳と現金在り高が一致していない場合、収支が適切に計上されていない可能性があるため、一致しない理由を追及されますので注意が必要です。
適切に経理するためには、現金の管理がとても重要です。
証拠書類を保全しましょう
領収書、請求書、メールなどの取引の証拠となる書類・電子データは、日頃から、きちんと保存するようにしましょう。交際費の領収書には、食事した相手方の所属・氏名を書き込んでおくなど、取引の証拠を残そうという意識が大切です。
